キノコ狩り1 キノコ狩り2 山釣り紀行TOP


ナメコ、ムキタケ、チャナメツムタケ、ヌメリスギタケ、ブナハリタケ、サワモダシ、シイタケ・・・
 2003年10月11日、待ちに待った「豊穣の森・ブナ林のキノコ狩り」へ・・・「米が不作の年は、キノコも不作」あるいは「カラカラ天気が続いた後は最悪」といった常識を吹き飛ばすようなキノコの群れに、心は舞い上がり、危うく腰を抜かす?ところだった。・・・写真は「キノコの山に酔いしれる」釣友・小玉氏。
 雲ひとつない快晴、ブナ越しに黄葉に染まった山々を望む。黄葉の峰走りは、思ったより早く、あと一週間もすれば、黄葉のピークになるだろう。一方、ブナ林のキノコの代表・ナメコはポツリポツリと顔を出したばかりだったが、ムキタケは最盛期を迎えていた。
 川を歩き始めてまもなく、対岸にキノコらしきものが見えた。走るように駆け寄ると、見事なナメコの群れに出くわす。幸先のいいスタートに、これならナメコも期待できるのではないかと思ってしまったが・・・。
 野生ナメコの成菌。ナメコの幼菌は、栽培物と似ているからすぐに分かるが、傘が開くとその姿も一変する。このぐらいの成菌が、ボリュームもあり地元の人たちに好まれている。
 ナメコ狩りのアップ・・・ブナの倒木に傷をつけないよう、丁寧にナイフで切り取る。倒木の表だけでなく裏にも生えているので、見つけたら360度見回すことを忘れずに。
 キノコ狩りの楽しみは、採るだけでなく、現場で美味しいキノコ料理を楽しむことに尽きる。朝食は、もちろん採りたてのナメコをコッフェル一杯に入れて味噌汁を作る。美味い!美味い!言うことなし・・・これだからブナ林のキノコ狩りは病み付きになる。黄葉が始まった谷間を眺めながら、これ以上ないご馳走に舌鼓をうつ。
 食後のコーヒーをのんびり飲んだ後、目的の沢に向かう。まもなく、沢に倒れ込んだ巨大ブナの倒木にムキタケを発見。まだ成菌とは言えず、良品だけを選んで採取する。・・・キノコは意外に気まぐれで、風倒木から顔を出しても数日で姿を消してしまう。快晴に恵まれ、採るタイミングが難しい。
 黄色く色づきはじめたブナの立木に生えていたヌメリスギタケモドキ。一般にハンノキやヤナギの枯れ木に生えるが、こんな若々しいブナの幹に生えているのは珍しい。こうした立木に生えるキノコを木材腐朽菌と呼ぶ。残念ながら手が届かない高さに生えていたので、三脚を据え、ズームアップで撮る。傘にヌメリがあるが、柄にはなく、ヌメリスギタケと簡単に区別できる。
 小沢の倒木に生えていたナメコの幼菌。緑の苔と可愛らしい姿、色艶にいつも心惹かれる。ブナ林のキノコの中では、最も絵になるキノコだと思う。もちろん味も最高だ。
 チャナメツムタケ・・・分厚い苔とブナの落ち葉、こんがりと焼けたような見事な色艶、リズミカルな配列・・・いずれをとっても美しい。傘に強い粘性があり、ナメコの成菌に似ているが、傘の縁に綿毛状のりん片がついているので区別できる。
 チャナメツムタケを切り取り逆さにして撮る。白さが際立ち、柄の根元に白い繊維状のささくれが目立つ。料理は、けんちん汁、スープ、煮物、味噌汁、鍋物など。
 小沢に突き刺さるように倒れていた倒木には、ムキタケが群生していた。一つ一つ選びながら、ナイフで切り取る。ムキタケは成菌になるにつれて虫がつきやすいが、その気配は皆無だった。
 ブナ林から沁み出す湧水と苔の群れに誘われるように枝沢を登る。
 まもなく急斜面から湧き出す源流に達する。「ブナの雫」・・・。
 水が枯れた急斜面を登り、キノコを探す。
 ブナ林の中に一際大きいミズナラの巨木が目に止まった。もしかしてと思い、ミズナラの巨木の裏を覗く。既に腐っていたが、幹の窪みにマイタケの巨大な塊が・・・直径は50センチにも達する大きさだ。旬の頃なら、間違いなく舞い上がっていたことだろう。親、兄弟にも教えないというマイタケだけに、これは二人だけの丸秘にしようと誓ったのは言うまでもない。来年の楽しみが増えたことに二人は、顔を見合わせ笑った。
 急斜面を登りきると一転、平らなブナ林に達する。キノコを探しながら歩いていると、低地にキノコが群生している湿地帯に出る。
 立ち枯れた木に群生していたムキタケ。これは手が届かず、写真を撮るだけに終わった。こうした高い樹の上に生えたキノコは、鎌に長い柄をつけて採るらしい。しかし、そんなことをしなくとも、下を見ると横に倒れた倒木にムキタケがたくさん生えていた。
 旬のムキタケ。ムキタケは、その名のとおり、表皮が簡単にむけるので、すぐに分かる。猛毒のツキヨタケと間違えやすいが、縦に割ると簡単に区別できる。試しに縦に割ってみたのが上の写真。黒紫色のシミがあればツキヨタケだが、それがないことに注目。
 セリが群生していた湿地周辺に、何本も群がって生えていたスギタケモドキ。ここは高台のブナ林だが、この右手にコンコンと湧き出る泉があり、キノコの楽園のような場所になっている。沢だけでなく、森を歩けば、不思議な場所にも出くわすものだと感心させられた。
 スギタケモドキ・・・焼くと美味しいキノコだが、体質によって中毒する場合もあるらしい。またこの種は、見分けが難しい有毒種も多いので、むやみに採取しない方が無難だろう。それにしても美味そうなキノコだった。

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