バサー以外のバス駆除釣法




 ブラックバスの生きた写真を撮るために、5月20日午後から水槽(1980円)とバケツ(180円)を買って八郎湖に向かった。午後2時現場着。アシ周りを線で釣っていたら最初は28cm程度が2匹。こんな小物では写真にならない。アシの中に腰まで入って、点の釣りを試みる。すると、いきなり食いついてきた。仕掛けが短い分、引きはダイレクトで全身に伝わり、ロッドは弓なりになる。31cm。次からがいけない。アタリは、爆釣状態なのだが、強くアワセ過ぎて2号の糸を切られたり、ワームが長く完全に針掛かりせずに大物に逃げられるばかり。猛然とベイトフィッシュもどきに食らいつくバスの凄まじさを実感した。何とか38cmと36cmを釣り上げた。それが上の写真だ。

 バケツで八郎湖の水を汲み、水槽に入れたが、水が汚く透明度がすこぶる悪い。しかもデジカメを忘れて、まず一眼レフで24枚撮影した。どれだけ生きられるか。水を一切入れず、網袋に入れたまま家まで40分。すぐに水道の水を水槽に入れたら、すぐに泳ぎ出した。それが上の写真。その生命力の強さに、改めて驚いた。これなら素人でも簡単に持ち運び、他の池に密放流できると断言できる。
 この写真だけでオスとメスの見分けができますか?私は勘で左がオス(36cm)、右がメス(38cm)と思った。腹を裂いて確認したら、勘は当たっていた。腹部をよくご覧下さい。左は腹がへこんだようになっている。右の写真は、産卵が近く大きな卵を抱卵しているため膨らんでいる。
 バスの顔を見比べるとオスの方が獰猛、メスはふっくらした感じがする。そして黒い斑紋を見比べて見ると、明らかにオスの方が色が濃く鮮明、どちらかというと気色悪い斑紋をしている方がオスである。
 水槽で観察して、改めて驚いたのは尾ビレの大きさ。小魚やカエルなどを襲う驚異的な機動力は、この力強い尾ビレをみれば歴然としている。急な方向転換もできるというから凄い。口は、バケツのように大きく、驚異的な遊泳力で小魚を食いまくるフィッシュ・イーター。同じ肉食魚で、動くものなら何でも食らう悪食家の日本チャンピオン・イワナと言えども、比較にもならない。相手は、淡水魚の世界チャンピオン、とてもかなう相手ではない。こんな脅威的な魚は、やはり別世界からやってきたエイリアンと呼ぶ方が正しいように思う。もはや釣り人を筆頭とする人間以外に、バスに勝てる相手はいない。バサーの皆さん、あなたたちこそ、バスを食うフィッシング・イーターになってほしい。
 オスが近付くと、メスはなぜか、左右に小刻みに震えるような行動をする。危険を察知し、産卵を促しているのかどうか、これだけはわかりませんが・・・。

 まな板に載せる前にシメようとして、包丁の裏側で頭を何回も叩いた。だが、なかなか死なない。同じ肉食魚であるイワナでも、頭を叩けば一発で死ぬ。しかし、バスはなかなかまな板に載せられない。まな板から飛び跳ねて、逃げようとした時は、薄気味悪さすら感じた。さらに、38cmのバスの腹を割いたら、黄色のデカイ卵が二つ出てきた。イワナは筋子のように一つ一つの卵は大きいが、数が少ない。ところが、バスの卵は、まるでタラコのように小さく数が滅茶苦茶多い。このクラスだと、1万粒は超えるだろう。さらに、産卵後は、オスが外敵から守るというから、その繁殖力は人間の想像力を遥かに超えるだろう。人間に見えない水面下の状況だけに、空恐ろしい。

 釣り場で思ったことは、水槽にバス5匹を入れ写真を撮っていても、バサーは全く無関心だった。次のポイント目掛けて一目散に移動、まさにバスを釣ることしか眼中にないようだ。他の釣りならば、「釣れましたか」とか「何をしているんですか」とか気軽に声をかけるものだが、それがほとんどなし。ただ黙々とゲームフィッシングに夢中というのは、イワナ釣り師として全く理解できない。

 バサーに「水辺の監視員」なんてできるのか。ゾーニングしたとしても、その湖沼から生きたバスを持ち出そうとする人間がいたとしても、見向きもしないようでは、筒抜け状態になることは明らか。釣りは、本来、精神を豊かにする遊びであるはずたが、これでは「精神の貧困」に蝕まれていると思わざるを得ない・・・。ゾーニングを主張する前に、やるべきことは山ほどあるのではないか。バサーの皆さんの奮起を促したい。

バサー以外の釣り師のためのバス駆除釣法

バスのチョウチン釣り

 ルアーなんかやらなくても、簡単な釣り方をご紹介したい。これは、春のバスフィッシングしか知らない初心者だが、海釣りから湖沼、川釣り、渓流釣りをやってきた私の経験から推測したものだが、現段階では、釣る確率は非常に高い釣り方だと思う。しかも大物を掛ける確率も高い。名付けて「バスのチョウチン釣り」。磯釣りならアブラッコの穴釣りといったところ。

仕掛けは短く、疑似餌はワーム

 磯釣り師なら、できるだけ穂先が硬く長い磯竿(3〜4m程度か?)に3〜4号以上の太いラインを巻いたリール、川釣りなら先の硬調子で丈夫な延べ竿と太い道糸を準備。胴長、バスを入れる種籾用の網袋、ワーム用のバス針、ワームシンカー、ワームは短めのワーム(これが最も安く初心者にピッタリ。色は白でも黒でも、とにかく目立てばなんでも良い。間違っても高価なミノーやスプーン、スピナーには手を出すな!)。仕掛けの長さは2mもあれば十分。道糸にワームシンカーを通し、その下にワーム用バス針を結び、針にまっすぐになるようにワームを差し込むだけ。至って簡単。針より長いワームは、針下が長過ぎて一瞬の勝負ではバラス確率が高いように思う。

ポイントはボート釣りの人たちが立ち寄るアシの中や障害物周り

 ポイントは、水深が1〜2mの浅いアシの穴や障害物周り。それ以外は、一切見向きもしないこと。ルアーは、線で釣るのが基本で、しかもバサーの多くはオカッパリ(陸の上で釣る人)だ。アシや障害物のど真ん中は、根掛かりしやすく、しかも腰まで水の中に入らなければならない。当然、最も場荒れがしていない。バスの獲物・小魚が集まる場所、それを狙うバスが隠れやすい場所、春の水温上昇が早い場所・・・釣り師ならすぐに気付くポイントである。できるだけアシの奥行き、長さが連続するポイントを探すのがベターだ。一番簡単なポイントの見分け方は、オカッパリのポイントではなく、ボート釣りをしている人たちが攻めているポイントが狙い目だ。ボート釣りの人たちは、アシ際に投げてリリーリングしている。アシの中は、オカッパリやボート釣りにも攻められない死角となっている一番オイシイポイントだ。

胴長スタイルで静かに接近、アシの穴を点で釣る、足で釣る

 まず、バスに気付かれないよう、ネコ足でアシの中に入っていく。バスを狙うネコになった気分がちょうどいい。アシの穴、アシの生え際付近、釣り台周り、杭周りに、2mほどのチョウチン仕掛けを、直接入れるだけ。単純明快な釣りだから、根掛かりは100%近くしない。しかも、食いがたっていれば、入れるだけですぐにヒットする。すぐにヒットしなくても、底にワームが着いたら2〜3回上下するだけ。技術をほとんど要しない。ただし、静かに移動し「足で釣る」釣り方が基本である。すなわち、バスのいるポイントへ自らの足と目で探しながら釣り歩くといった感じである。同じ場所で粘っても絶対に釣れないので注意。間違っても、格好つけて遠投しようなどと考えないこと。これをアシ周辺でやるとほぼ100%根掛かりし釣どころではなくなる。バス初心者釣り師でも、時に大物が掛かるので油断は絶対禁物だ。

アワセは不要、バス任せ

 特にアワセの技術は要しない。バスの大きな口、しかも獰猛だから、バスまかせで十分。下手にアワセルとむしろ逃げられたり、糸を切られたりするので逆効果。スタイルは格好良くないが、線で釣るより釣り味は、抜群。これに勝るものなし。仕掛けが短い分、ワームを襲うバスの猛烈な引きが竿に一気にくる。竿はあっという間に弓なりになり、衝撃さえ受けるほどの引きの良さがある。場荒れを防ぐために、一気抜きがベストだと思うが、余り強引にやると竿を折ったり、ラインを切られかねないので注意が必要だ。むしろ、引きを楽しむようにゆっくり上げた方がエキサイトするだろう。もう一つ注意点、竿が仕掛けより長い場合、竿を立てただけでは、バスをキャッチできない。磯竿の場合は、バスが水面上に出て抵抗する力がなくなったのを確認したら、ラインを取り込める長さまで送り出す必要がある。延べ竿の場合は、竿をすかさず仕掛けの長さほどたたんで取り込む必要がある。要するに竿と仕掛けの長さが、ほぼ同じじゃないとバスを取り込めないので注意。

初心者でも大物バスは、夢ではない

 バスは、足元まで来ると借りてきたネコのようにおとなしくなる。間違っても口の中に手を入れないように。つかむ時は、エラの下から口へ手を通すようにつかむ。この時、決して再放流しないこと。再放流は、場荒れの危険信号になるだけだ。必ずキープし、網袋などに入れること。暴れて場荒れしたならば、岸まで戻り、写真を撮ったり、サイズを計測したり、バスを網袋に入れたり、軽食したり、タバコをふかしたりしながら、しばらく時間を置いて、再びアシ原の中へ。この釣り方なら、初心者でも40cm、50cmの大物バスも夢ではないと思う。

皆さんのご意見・報告をお待ちしています。

 しばらく、山釣りやマタギサミット、仕事に追われるので、バスの駆除釣行はできない。ぜひ、バサー以外の釣り師たちに試してもらい、その成果や改良点を報告していただければ幸いである。もちろん、この釣り方に対して、バサーの皆さんのご指摘・ご意見を大歓迎したいと思います。
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