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角館武家屋敷のシダレザクラ、里山の山野草・山菜、八津・鎌足カタクリ群生の郷、あると便利な小物類
GWは、EOSkiss X3の実写テストを行う絶好のチャンス
異常に遅い春・・・時にはいいこともある
西木町八津・鎌足カタクリ群生の郷の満開とGWが見事に重なった

「素晴らしいですね」と言うと、地元の管理人が言った
「今年は、寒さと雨に泣かされ続けたがらね」
それだけに、春爛漫の輝きは、心の隅々まで沁みこむほど美しく見えた
▲角館武家屋敷のシダレザクラ
澄み切った青空に、淡いピンク色の花が際立って見える
約400年の歴史を持つ武家屋敷とシダレザクラの美・・・
先行き不透明な時代だからこそ、こうした普遍的な価値に世の人々は群がるのだろう
武家屋敷通りのシダレザクラは約400本、うち152本が国の天然記念物に指定されている
背後の武家屋敷や青空、古木が美しくボケ、手前のシダレザクラの美が際立つ
絵画には「遠近法」という画法がある・・・平面的な構図でも「立体感」のある写真は一味違う
こうした見た目に近い写真が、素人にも簡単に撮影できる

アナログ時代の写真は、どちらかと言えばプロ、セミプロの世界だった
今や、デジカメからデジタル一眼レフの時代へ
十人十色の感性を、誰もが気軽に写真で表現できるようになった

そんな1億総カメラマン時代の観光あるいはグリーン・ツーリズムの魅力は、
訪問者が思わず記念撮影したくなる「非日常の風景」、数百年前と変わらない「普遍的な風景」
人の手のぬくもりを感じる「暖かい風景」ではなかろうか
▲ISO感度100〜1600自動設定で暗い室内を撮る(岩橋家)
古民家の室内は非常に暗い・・・従来は三脚が必須だった
ISO感度を「AUTO」にすれば、手ブレなしに撮影ができる
上の写真はISO感度1600、シャッタースピード1/20・・・1/15以上であれば手ブレなしに撮影が可能だ

しかも、画質の劣化が気にならないところが凄い
従来のデジカメは、ISO800以上になれば画質の劣化がひどく使い物にならなかった
今でもプロ、セミプロの人たちは必ず三脚を持参する

素人は面倒な三脚を持たない・・・手ブレ補正機能、ISO感度と画質の進化、
安価なデジタル一眼レフの登場は、素人カメラマンに一気に火を点けたように思う
今では、誰もがデジカメあるいはデジタル一眼レフを持ち「歩く、見る、聞く、記録する」時代になった
▲国の名勝指定「桜のトンネルが続く桧木内川堤」
東北を代表する角館の桜は、「武家屋敷のシダレザクラ」と「桧木内川沿いの桜トンネル」の二つ
桧木内川堤防沿いの桜トンネルは、約2kmにも及ぶ
満開となれば、「桃源郷」の世界に一変する
▲里山を白に彩るキクザキイチゲ
待ちに待った春の陽射しに向かって、一斉に踊っているように見える
山野草の撮影の基本は、ローアングル撮影・・・虫の目線で撮ること
その際便利なのがアングルファインダー(アナログ時代に使っていたものがそのまま使える)

ファインダーを覗く所のアイカップを外し、アングルファインダーを取り付ける
山野草、山菜のローアングル撮影には、大変便利なアクセサリーだ
▲ニリンソウの群落
イワウチワ、キクザキイチゲ、カタクリ、ニリンソウ・・・
これら春告げ花の特徴は、大きな群落を形成すること
その巨大な群落を、見た目と同じ感覚で撮るには、接写モードで背景をボカスように撮るのがコツ
手前のニリンソウの美、背後の白くボケた花の群れが奥まで立体的に広がっているのが分かる
▲木漏れ日を浴びて咲くカタクリ
昼前後の陽射しは、光が強過ぎて撮影には向かない
しかし、素人には、朝早くあるいは夕方までシャッターチャンスを待つといった時間的余裕はゼロ
そんな場合は、日陰や木漏れ日に咲く花を撮れば、意外に気に入った写真が撮れる
▲タチツボスミレ(曇天のブナ林にて)
スミレ類の中では、葉が小さく、茎も花も立ったような姿で咲く
▲ヒトリシズカ ▲山ワサビの白花も満開 
▲湿地に咲くネコノメソウ ▲清流とブナの若葉
▲クロモジの若葉 ▲オオヤマザクラ
▲湧水池のクレソン群落
▲やっと顔を出した山の野菜・アイコ
日本海沿いの小河川・・・最も山菜の出が早い斜面を探すも、採取するには小さ過ぎた
今年の異常な寒さを象徴する光景に、改めて驚かされた
やむなく、急斜面を下り、日当たりの良い場所でやっと旬の山菜を見つける
▲滑り落ちるような急斜面に生えたアイコ(ミヤマイラクサ)
まだ背丈が低くまばらだが、小躍りしながら採取する
一箇所見つけては、周囲は見回す・・・あっちにも、こっちにも生えているではないか
塵も積もれば山となる・・・意外にも1時間ほどで、食いきれないほど採取できた
▲シドケ(モミジガサ)
シドケの出は遅く、急斜面ではほとんど芽を出したばかり
上の写真は、海の近くの雑木林で見つけた旬のシドケ
降り積もった落葉から春の光に向かって生えてくる・・・濃い緑葉が鮮やかで姿、形が美しい
▲GWの山の野菜
今年の山菜は出が遅く、市民市場では一束千円の高値が続いている
おひたし、天ぷら、醤油着けで春の味を楽しむ
これを食べたら、市販の野菜なんて食べられなくなる
▲春爛漫・・・イチゲとカタクリの楽園
▲西木町八津・鎌足カタクリ群生の郷
カタクリの最盛期は、例年なら4月20日前後・・・今年は5月の連休にやっと満開になる
西木のカタクリは、10日以上も咲くのが遅い・・・今春の異常さを象徴している
それにしても、クリ林の林床を埋め尽くす赤紫色の花絨毯は、ただただ「素晴らしい」の一言
遠くから赤紫色の絨毯を眺めていると、まるでラベンダー園のようにも見える
▲カタクリの大群落
大株のカタクリにピントを合わせ、背後は燃えるようにボカす
真昼に撮影したが、カタクリ群生の郷のシャッターチャンスは夕方がベスト
日暮れ時の柔らかい斜光線で撮れば、立体感、燃え上がる雰囲気は最高潮に達する
▲山野草は、一般に縦構図が似合う(ローアングル撮影)
望遠ズームで撮影すると、手ブレしやすい・・・初代のEOSkissの時は三脚が必須だった
手ブレ補正機構付レンズEF-S55-250mm F4-5.6 ISとISO感度「AUTO」を組み合わせれば
三脚なしで美しい写真が撮れる・・・三脚を車に置いていたが、一度も使う必要がなかった
▲山の斜面に広がる群生地(市郎)は、簡単にローアングル撮影ができる
「市郎」のカタクリは、道路沿いから撮影できるだけに最高の撮影場所でもある
しかも、白のキクザキイチゲと赤紫色の花の競演を楽しむことができる
▲白のキクザキイチゲと赤紫色の花の競演
カタクリの規模は巨大なだけに、単一の色だけではアクセントがなさ過ぎる
白のイチゲを加えると、華やかさが一段と増す
▲白っぽいカタクリ
標準的なカタクリは濃い赤紫色だが、稀に脱色したように白に近い種も混成している
「白花」を探すも、なかなか見つからない
▲やっと見つけたカタクリの「白花」
「九兵衛」まで来ると、管理人が「あそごに白花があるよ」と教えてくれた
確かに花は真っ白で、赤紫色の絨毯の中では一際目立つ
しかし、一輪の白花は、撮影するには遠すぎる距離・・・最大ズームで何とか撮影する
カタクリ群生の郷MAP          
▼あると便利な小物類(右奥のカメラは初代EOSkissデジタル)

レンズキャップホルダー・・・山での撮影は、レンズキャップを落として紛失する確率100%。なのにメーカーは、落下防止ヒモ付きのレンズキャップを装備していない。技術の進歩は賞賛するが、まだまだ細かい配慮が足りない。幸い、落下防止ヒモ付きレンズキャップやレンズキャップに両面テープで貼り付け、レンズ本体あるいはボディに固定できるヒモが市販(300円程度)されている。

レンズフードEW-60C・・・レンズフレアを防ぐというよりは、むしろ雨滴や藪こぎなどでキズをつけないために必須。しかし、メーカー専用のフードは小さ過ぎるのに加え、スタイルも悪い。これではレンズ防御に心もとない。こうした細かい点は、進歩するどころか、むしろ退化しているように思う。
アングルファインダー・・・ローアングル撮影に欠かせないアイテム。液晶画面が動くフリーアングルタイプもあるが、ファインダー撮影に慣れている人ならアングルファインダーの方が使いやすい。360度動くので、縦構図でも上から覗くだけで簡単にローアングル撮影ができる。

PLフィルター・・・青空、新緑、水面など、光の反射を除去するフィルター。例えば、清流に泳ぐイワナを撮ろうとすれば、水面の反射で肝心のイワナが撮れない。とにかくネイチャーフォトには欠かせないフィルター。

NDフィルター・・・湧水や渓流の流れを1/8以下のスローシャッターで撮りたい場合に必携。朝夕の光が乏しい時に撮影するのがベストだが、山釣りではそんな呑気なことはしてられない。最近のデジカメは感度が良過ぎて、よほど光が乏しくないとスローシャッター撮影ができないのが難点。そんな時、NDフィルターがあれば、日中の晴天時でも、光量を減らしスローシャッター撮影ができる。
三脚・・・ボールヘッドタイプの「自由雲台」で、かつ「ローアングル撮影」が可能な軽量コンパクト三脚がベスト。重さは1kg以下、搭載機材最大重量2kg程度(EOSkissX3はボディ+レンズで680g)が目安だろう。カーボン三脚がベストだが、素人には高価過ぎる。安価な三脚は、例えばSLIK SPRINT PRO GMあるいは自由雲台付きミニ携帯三脚。最近は、同一機能を備えた中国製の格安三脚も売られているらしい。試してみたい機材の一つ。

EOS用ケーブルレリーズRS-60E3・・・軽量コンパクトでかつ安価な三脚は、安定感に欠ける。つまり、シャッターを押した時に「カメラブレ」が起きる。「2秒タイマー撮影」をすれば「カメラブレ」を防げるが、時間と電池の無駄、そして精神的イライラが生じやすい。三脚とレリーズを併用すれば、無駄なく「カメラブレ」を防ぐことができる。また、カーボン三脚に比べトータルコストも格安である。

レンズクリーナー・・・レンズペン・デジクリア(HAKUBA)。ポケットに入れて持ち歩けるペン形式のレンズクリーナー。ホコリやゴミはブラシで、指紋などの汚れはクリーニングチップで拭き取る。

液晶モニター用保護フィルム・・・プロ用ガードフィルムEOSkiss X3/X2用(株・エツミ)。X4用は液晶サイズが違うので×。EOSkissは、ファインダーを覗きながら撮影する。従って液晶画面は、MENU機能の操作と設定、撮影画像の表示程度にしか使わない。だから別になくても困らない。しいて言えば、ハードな使用を前提とすれば、液晶画面にキズをつける確率が高い。フィルムを貼ると、何となく安心・・・といった程度の効果しかない。
▽今回の撮影データ
記録画質・・・M(中画質)、JPEG、約800万画素、ファイルサイズ1.6MB
記録画質の選択は悩ましい問題である。画質を優先させると、ファイルサイズが15MBにもなる。撮りためた画像をパソコンで画像処理、管理する場合を考えると、ファイルサイズをできるだけ小さく抑えることが必須。A4サイズ以下で印刷&数多く撮影することを前提に「M画質」。4GBカードで2千数百枚の撮影が可能。

ISO感度「AUTO」・・・三脚なしの場合は「AUTO」、三脚+レリーズの場合は「ISO100」
風景は「P(プログラムAE撮影)」、花の撮影は「クローズアップ」+アングルファインダー

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