山釣り紀行TOP

2009年9月連休の初日、小玉氏と二人で今年初のマイタケ調査へ
マイタケのプロたちは、土日祭日を避け、木、金の平日に出掛ける
従って、土日しか行けないマイタケ採りは、当たる確率が極めて低い

巷の情報によれば、9月11日頃に10kg前後のマイタケを採ったという
しかし、その後は苦戦しているようで全体的に不作のようだ

イワナの禁漁も近いので、竿を持つべきかどうか悩んだ
イワナを追えば、マイタケを採る確率はほぼゼロに等しい
やむなく竿を持たずに出掛ける・・・苦戦の末、やっとマイタケの群生に当たった
昨夜は飲み会があり、完全な準備不足
途中でスパイク付き地下足袋を忘れたことに気付き、家まで戻る
やっと車止めに着いたと思ったら、沢登り用のタイツがない、コップもない

嫌な予感・・・山に入ったのは陽が高くなった午前7時半を過ぎていた
それでも天気は上々・・・森からこぼれる光が眩しいほどの輝きを放った
小沢の入口で朝食をとり、マイタケの森へ
▲ミズナラの巨木 ▲クマの爪痕
昨年大当たりした周辺のミズナラをくまなく探る
不思議なことに、マイタケの気配がないだけでなく、サワモダシやシイタケも皆無
斜面をトラバースしていると、上から下りてきたマイタケのプロ・Sさんに出会う

薄暗い朝5時に山に入ってくまなく探ったが、マメすら見当たらない
この山の陰にも行ったがダメ・・・今年は完全な不作だと疲れた表情で話す
おまけに、この一帯はマイタケ銀座で人が歩いた痕跡はやたら多い
▲ブナハリタケ
▲スギヒラタケ(スギカノカ) ▲ツキヨタケ(毒)
弓なりになった倒木の上にはツキヨタケ、下にはびっしりブナハリタケが群生していた
その群生の美があまりに見事なので、しばしカメラを構えて撮る
マイタケを追っていると、ブナハリやスギカノカには食指がのびない
▲ツキヨタケの幼菌
形はシイタケやムキタケに似ているが、幼菌は隆起したリング状のつばがある
▲ブナの巨木を見上げる
東の方向に針路をとり小沢と小沢の分水尾根に向かう
高い尾根に立ち、葉陰から向かいの山の絶景を望む
遥か下の小沢付近にいた相棒に向かって、こっちだと叫ぶ
落ち合うには、ちょっと標高が高過ぎたので、急斜面の尾根を下った
おおっ、マイタケだぁ〜・・・
誰もいないのに一人雄叫びをあげる
巨木が連なる尾根は、見通しがすこぶる良く、日当たりがすこぶる良好
マイタケ銀座では、歩きやすい尾根は最も人が歩くルートなのだが・・・
今度は、ミズナラの根元の下を覗く
何と、根元を取り囲むように7ヶ所にわたって株が連なっていた
下にいる相棒に向かって「マイタケ、あったぞぉ〜、マイタケあったぞぉ〜」と叫ぶ
荷をおろし、早速撮影開始・・・
マイタケ銀座とは言え、やはり死角はあるのだ・・・諦めてはいけない
確かに見事な株が十数株もあったが、いかんせんサワリの状態
サワリとは、採るか採るまいか触ってみたくなるような悩ましいサイズのこと
「ここにテントを張って一週間見張りをすれば・・・」
きっと十数kgのサカリに成長するだろう・・・しかし、それはかなわぬ夢・・・
採取したマイタケ・・・サワリとは言え、一本の木からこれだけ採れた
やはりマイタケは一本当たれば、苦労が報われる
緻密な茎と天然マイタケ特有の香り・・・さてこれをどう料理するか
きりたんぽ鍋、天ぷら、お吸い物、焼き物、マイタケ酒・・・たまりませんねぇ〜
▲マスタケ・・・針葉樹ではなく、ミズナラに生えるマスタケが美味い
▲採取したマイタケを前に笑いがとまらない ▲マスタケ料理・・・フライや天ぷら、バター炒め、鍋物など
▲シイタケ
旧軌道跡を歩いていると、やっと絶品のシイタケに出会う
ミズナラの倒木によく生えるキノコで、マイタケ不発の時にはいつも救われるキノコの代表
初め饅頭型で傘は内側に巻き、綿毛状の鱗片をつける
料理・・・焼き物、味噌汁、煮物、天ぷら、炒め物、スープなど
▲ドクベニタケ(毒?)
初め半球形から平らに開き、中央がややくぼむ
紅色が鮮やかで、輪を描いたように群生する姿が美しい
沢に下りて、湯を沸かしのんびり昼食をとる
おにぎり、ミニカップヌードル、漬物、パンで腹を満たし、水と緑を借景にコーヒーを飲む
マイタケ採りのプロたちは、食べ物一切を背負わず、ひたすらマイタケを追う

我々のようにのんびり昼食を楽しむ人は皆無だ
沢に下りると、イワナを釣りたい衝動に駆られる・・・竿を持って来なかったのが悔やまれる
▲ミズナラの立ち枯れ木に生えたヤマブシタケ
いつも手の届かない高い場所に生え、撮るだけに終わる・・・残念
さっと湯がいて冷水に通し、ワサビ醤油で食べると美味い
久しく食べていないだけに採りたかったのだが・・・これを採るには長い柄の鎌が必須だ
▲直売所で売っていた天然マイタケ(左)、コウタケ(シシタケ、右上)
天然マイタケは、kg当たり7,000〜8,000円、時に1万円が相場
苦労する割には、滅多に当たらないキノコの代表だけに高いのも当然だと思う
天然マイタケは、栽培物と違って、株が大きく、風味と歯切れが素晴らしい
まず初日の夜は、定番のきりたんぽ鍋で味わう
やはり秋田の郷土料理には、天然マイタケが欠かせない
二日目の夜は、天ぷら、焼き物、マイタケ酒を楽しもうと思う

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