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山栗、ムキタケ、ナメコ、ブナハリ、ウスヒラ、サワモダシ、ヌメリスギタケ、クリタケ、トンビマイタケ老菌・・・
2009年10月上旬、2泊3日の山ごもり&キノコ狩りへ
サワモダシが大爆発した一週間後、ブナの森のキノコはどう変化したのだろうか
予想通り、ツキヨタケとサワモダシは、ほとんど腐っていた

ナメコとムキタケに期待したが、ポツリ、ポツリと言った感じで初期段階
標高千m前後の山頂は黄葉していたが、深い谷はまだまだ・・・
やはりナメコとムキタケは、谷が黄葉しないとはじまらない(写真はナメコとブナハリ)
▲途中で採取した秋の幸・・・山栗と山ぶどう
今年の山栗は豊作のようだ
栽培物の栗と比べれば小粒だが、甘さが凝縮されてすこぶる美味い
初日は天気が上々、ブナの木漏れ日を浴びて杣道をゆく
右の写真は、立ち枯れ木に生えたムキタケ
▲ブナの倒木に生えたナメコの幼菌
杣道沿いで早くもナメコの群生に当たる
幸先の好いスタートだったが・・・
▲倒木の上、横、下に群生していたナメコ
▲苔生すブナの巨樹を仰ぎ見る ▲ナメコの幼菌をナイフで丁寧に採取する
▲傘が開き始めたナメコ ▲大理石模様のブナシメジ
▲ブナの森を彷徨いキノコを探す
テン場をセットし、3日分の薪を集めて昼食をとる
腹を満たした後、斜面に続く細道を辿り、小沢沿いに上る
倒木に生えたサワモダシは、ことごとく腐っていた・・・もったいない
▲ブナハリタケの群生 ▲ナメコの幼菌
ブナの巨樹が林立する斜面をトラバースしながら倒木を探す
苔生すブナの倒木(左の写真)には、腐ったサワモダシ以外は何も生えていない
恐らく、もう1〜2週間経てばナメコやムキタケが折り重なるように生えてくるだろう
諦めて手前の小沢を下りテン場に戻る
濡れた床に大きな薪を敷き、その上に小枝を折って積み重ね、着火剤で火をつける
その上に中くらいの薪を重ねてしばらく燻すと、盛大な焚き火となる
冷え込みが厳しい秋の夜は、焚き火ほどありがたいものはない
▲本日収穫したナメコ ▲ブナハリタケ
焚き火を焚き、熱いコーヒーを飲んでいると、長谷川副会長と小玉氏が帰ってきた
ダメと思われたナメコに当たったという・・・それが左の写真
これだけあればキノコ料理の食材には申し分なし
▲ナメコの幼菌とウスヒラタケ ▲焚火で湯がいた山栗・・・食べたら止まらないほど美味い
▲ナメコの幼菌は煮付けに ▲ナメコの成菌とウスヒラはキノコ鍋に
▲キノコ料理をメインにビールで乾杯・・・原始庭園を借景に飲む酒は、まさに桃源郷の気分 ▲デザートは、焚き火に山栗を入れて焼く・・・天然の炭火で焼けば甘さが一段と増して美味しい
二日目の朝・・・昨夜は雷が鳴ると同時にドシャ降りの雨が降り続いた
その際、シートの一か所が切れ、宴会場は泥だらけになってしまった
速やかに復旧するとともに、濡れた地面で食器類が汚れないように高床式に(右下の写真)
▲サワモダシの群生
狙っていた倒木周辺はことごとく腐っていたものの
斜面上部の倒木に採取可能なサワモダシが群生していた
撮影後、5人全員で良品を選びながら丁寧に採取する
サワモダシは、ここ一か所で食べ切れないほど採取・・・
右下の写真のとおり、4袋半ほどにもなった
後はナメコとムキタケにターゲットを絞って源流へと向かう
▲ブナハリタケ
傘は扇型から半円形、白色のち黄色を帯びる
傘の裏面は、その名のとおり、短い針が密生している
▲やっと見つけたムキタケ ▲ブナの倒木に生えたヌメリスギタケ

▽ヌメリスギタケMEMO
ナメコのグループに入る食用キノコ・・・秋田ではナメコ、ナメラッコなどと呼ぶ
傘は黄褐色で、ササクレがある・・・雨にあたるとササクレがなくなることもある
茎にはツバがあり、ササクレでおおわれている

料理・・・さわやかな歯触りと独特のヌラメキがある
各種汁物、和え物などどんな料理にも合う
▲ブナの立木に生えたヌメリスギタケ ▲ブナハリタケ
▲シロハカワラタケ
遠くから見ると、倒木の一面が真っ白でよく目立つ
一見ブナハリタケの大群生のように見え、小躍りしながら近付くと
カワラタケ類のキノコであった・・・木の花の群れのようで美しい
 時々雨が降る中、急斜面の脇尾根を上り、横にトラバースするものの、目的のナメコやムキタケにはなかなか出会えない。やむなく急斜面を下り、昼食とする。雨が降ったかと思えば、一瞬、青空から太陽が顔を出した。と思うと、またも厚い雲に覆われ、度々雨が落ちてくる。クルクル天気が激変する不安定な天候にはまいった。
沢を下り、比較的大きな枝沢を上る
見飽きてしまうほど生えていたブナハリだが、これほど大型で肉厚なブナハリも珍しい
同じ種でも、場所によって異なる遺伝子の多様性を感じる

採り方・・・手で採取すると、ゴミや泥がつき、後の処理が大変
ナイフで丁寧に切り取るのが採取のコツ。
特に雨の日は水分を多量に含んでいるので、両手で水分を絞り出す。
一時的に縮むが、スポンジのようにすぐ元の形に戻る。繊維質で丈夫なキノコである。
▲ムキタケと小滝を撮る
▲小沢の魚止めの滝・・・左岸の泥壁を上り、滝上を探ったが、延々、腐ったサワモダシの残骸だけが目立った ▲傘が開いたナメコの成菌だが、傘裏を見ると虫に食われていた
▲クマの親子が上った爪痕が無数に刻まれたブナの幹 ▲「トンビマイタケの森」とでも呼びたくなるようなブナの森

帰路は、本流右岸の斜面をトラバースしながらキノコを探す
急斜面から緩斜面のブナの森に躍り出る
いかにもキノコの宝庫に見えるが、肝心の風倒木が極端に少なかった
▲腐ったトンビマイタケ
 半枯れのブナの根元に大発生するトンビマイタケ
 お盆の頃にピークを迎える夏のキノコの代表で、大型かつ大群生する様はマイタケに劣らない。そのパワーの凄さに狂わされてキノコにとりつかれる人も多い。旬は表面が白っぽいが、老菌になるにつれて黒く変色する。来年夏のターゲットにしたいと思う。
サワモダシをデポした場所に出る予定だったが、遥か下流に下りてしまった
下る予定を変更し、デポした場所に向かって沢を上る
無事、デポ品を回収しテン場に戻る
▲採取したキノコの処理
生のサワモダシは壊れやすく、品質も劣化しやすい
大鍋にびっしりサワモダシを入れ焚火で湯がいてから、清流でゴミを洗い流す
▲採取したムキタケとブナハリ ▲ナメコ
▲サワモダシとナメコをたっぷり入れたキノコ鍋料理

▽山での簡単きのこ料理・・・持参する食材は、芋の子、豚バラ、水菜、ネギ
まず大鍋に芋の子を入れ、焚火で水から煮る
豚バラ、採取した雑キノコを入れ味噌又は醤油で味付けする
最後に水菜、ネギを入れて完成
キノコシーズンは冷え込みが厳しいだけに、アツアツのキノコ鍋に勝るものなし
▲ナメコの煮付け ▲サワモダシの煮付け
最後の夜は、谷の音を聞きながらキノコ料理をメインに持参した酒を飲み干す
▲三日目の朝・・・久々に眩しいほどの朝陽が射し込む
いち早く色づき始めたトチの木の黄色の葉が際立つ
ナメコとムキタケのピークは、谷の黄葉と比例関係にあることを改めて痛感させられた
持参した多種類の漬物類と昨夜食べ残したキノコ料理をメインに朝ご飯をいただく
まるで朝食バイキングのように贅沢な朝食となった
採取したキノコを平等に分配し、テン場をきれいに片付け車止めをめざして出発
恐らく黄葉とナメコ、ムキタケのピークは、もう二週間後だろう
毎年、微妙に変わるキノコの旬・・・それに当たるには、過去のデータは当てにならない
とにもかくにも、多様なキノコの旬に当たるには、毎週のごとく山を歩き山の変化を読む以外にない。つまり、キノコ採りはイワナを釣るより遥かに難しい。
▲帰路、倒木の根元に群生したクリタケを発見
 クリタケは傘が壊れやすい。従って、傘には触れずに柄の根元を数本束ねて採り、根元の石突きを取り去る。シャキシャキした歯触りが特徴で、サワモダシやナメコ、ムキタケなど他の具と合わせるとうま味がさらに増す。

料理・・・クセのない風味と歯切れの良さが特徴で、良い出汁が出る
味噌汁、鍋物、煮物、炒め物、おかゆ、炊き込みご飯、フライ、中華風雑炊など
昔から乾燥して干しキノコとして貯え、冬のヤマドリ、キジの鍋に入れると一層美味い。だからヤマドリモダシ、キジタケの名で呼ぶ地方名がある。

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