山釣り紀行TOP


新デジカメ・ニコンCOOLPIX P90、イワナとウスヒラタケ、マタギ集落八木沢、夏休み2009計画
今年は、連日悪天候が続き、山釣りにとっても最悪の夏が続いている
雨の間隙をぬって、イワナ釣りに出掛けたが、愛用のデジカメを完全水没させてしまった
7月の連休は、2泊3日の日程で和賀川源流の予定であったが・・・

大雨と強風に見舞われ、和賀岳登山道入口で引き返さざるを得なかった
これで山ごもりは二カ月のご無沙汰となってしまった
だから、今年の夏休みは・・・源流のイワナを追う沢旅がことのほか待ち遠しい
梅雨の7月を象徴する花、エゾアジサイ
久々に雨がやんだ・・・イワナが恋しくなって山に向かう
車止めには、先着の釣り人がミズ(ウワバミソウ)を採取していた
本流も枝沢も昨夜まで降り続いた雨で増水
釣るポイントはないに等しい流れだった
「釣らないんですか」、「いや〜、この流れだば、諦めるしかねぇな」

私は身支度をし、白泡渦巻く渓を眼下に見ながら杣道を歩く
30分ほど歩いて、沢に降りる
さすがに釣るポイントは、ほとんどない
こんな時は、魔法のエサと化すミミズが一番なのだが・・・
チョウチン毛バリにこだわり釣り上がる・・・何とかキープサイズのイワナを釣る
ふと、傍らの藪を見上げると、クマがフキの葉やエゾニュウを食べた痕跡が目立つ
小滝の壷で、ヒットしたイワナは、毛バリを喉の奥まで呑み込んだ
連日の雨で飢えているのだろうか
顔は、サビつき浅黒い・・・

悪天候が続いたせいか、岩穴の奥にじっと耐えていたのだろう
とても夏のイワナとは思えない個体だ
雨が降れば爆発するキノコ・・・ウスヒラタケの群生に出会う
谷を塞ぐように倒れたブナに、折り重なるように生えていた
なかなか絵になる風景だ・・・夢中でシャッターを切る
この美味しそうなキノコを採ろうと、首から下げていたデジカメを岩の上に置く
その置き方がまずかった・・・増水した流れに真っ逆さまに転げ落ちてしまった
慌てて拾い上げたが、時既に遅し・・・

レンズや液晶部など、水がに満タンに入ってしまった
すぐさま電池とSDカードを外す
ブナの倒木の上に置き、乾かそうとするも、一日や二日で乾くようなものではなかった
これより源流部を釣り上りたかったが、天罰が下った以上断念するしかない
水没したデジカメは、どう見ても復活しないだろう
新しいデジカメを買うしかない・・・実に高いウスヒラタケになってしまった
▲完全水没したLUMIX DMC-FZ50
もしかしてと思い、茶の間のテーブルに置いていた
一週間ほど放置していたら、内部に沁み込んだ水も完全に乾いた
試しにと電池を入れてONにしたら作動・・・完全復活したのには驚いた

デジカメは水に弱い
しかし、その後の処置次第では復活することもあり得るのだ
▲新デジカメ、ニコンCOOLPIX P90
・光学24倍ズーム(35mm判換算で26-624mm相当)、F/2.8-5
12.1メガピクセル、手ブレ補正(VR)、ISO64〜6400
・可動式液晶モニター・フリーアングル、高速連写15コマ/秒、重さ約460g

性能数値だけみれば、LUMIX DMC-FZ50より遥かに進歩している
しかし、旧式は、アナログ感覚でズームアップ、接写等ができたが、
電子式のズームアップは、正確なフレーミングがなかなか定まらない

本体が軽く、レンズが小さい分、最大ズームではブレやく描写力も劣るような気がする
ナショナルのライカレンズは気に入っていたが、ゴツイ旧式タイプの新型はなくなった
やむなく、ニコンにくら替えするしかなかった
過酷な山釣りで、果たして満足のいく写真が撮れるのだろうか
7月の連休、岩手県西和賀町沢内村の和賀岳登山道をめざした
湯田ICをおりて、沢内村に向かうと再び雨が降り出した
高下川沿いの林道に入ると、川の濁流は尋常ではない
林道は川のように流れ、氾濫した濁流は林道の路肩を抉りとる勢いだった

しばらく様子をみるも、雨足は次第に強まり、さらに風までもが強くなってきた
こりゃたまらん・・・クズグズしていると林道が崩れ車で帰れなくなる

やむなく中止を決断・・・また来年、挑戦しようと思う
おかげで新デジカメの山釣り実写テストは、夏休みまでお預けとなってしまった
上小阿仁村八木沢集落
▲上小阿仁村八木沢分校跡
昭和40年、35名の児童がいたが、閉校となった昭和57年には、たったの1名だった

民俗学者・故宮本常一氏の「山に生きる人びと」(未来社刊)には、
秋田でマタギ部落としてわずかに面影をとどめている集落の一つにあげている
「秋田県北秋田郡阿仁町打当、根子、露熊
上小阿仁村萩形、八木沢、仙北郡角館町寺沢、下戸沢」
▲マタギの渓・残雪の萩形沢(平成3年4月下旬)
当時、八木沢の春熊狩り一行9名と出会ったことがあった
その記録には、次のように記されていた

 彼らは、登山道入口より谷を遡行し、太平山北斜面の熊を狙うに違いない。穴から出てくる4月中旬から5月中旬は「春熊狩り」と言われ、盛猟期にあたる。
 今は谷を埋め尽くす深い雪も日増しに減り、熊の足跡も見つけ易い。しかも、眠りから覚めた熊の動きも鈍く、行動半径が小さい。「巻き狩り」には絶好の季節なのである。

 「木化け、石化け」の術は、イワナ釣りの特許ではない・・・
 熊撃ちで鍛えた「木化け」の術は、イワナの谷に入り、「石化け」の術へと応用されていったのであろう。深い雪山を縦横無尽に動き回り、吹雪でも氷雨でも、身動きしないで何時間も待つ。「木化け」の忍耐力と精神力は、我々現代人の想像を遥かに超えた世界なのである・・・
▲冬の八木沢集落(2004年2月下旬撮影)
昭和35年、33戸、200人。昭和40年、54戸、349名・・・現在、9戸、20人に激減。
次第に耕作放棄地が目立つようになった
▲村の中心を流れる小阿仁川 ▲雪下ろしされた分校跡
少子高齢化時代・・・秋田の山村では、廃村化に向かっている集落も少なくない
その中で私が最も懸念している集落が八木沢集落である
かつて美しかった棚田は、訪れる度に草茫々と化し、空き家が増えている
▲八木沢開墾記念碑 ▲昭和44年萩形集落「離村記念碑」

八木沢の棚田に通じる農道の起点には、文化十(1824)年に開墾した記念碑が立っている
八木沢集落は、文化元年(1814)年、北秋田市阿仁町根子から分村したマタギ集落である
この村より上流にあった最奥のマタギ集落・萩形は、昭和44年に集落移転し、村が消えた
現在、小阿仁川沿いでは最奥の村に位置するだけに、何とか元気ムラに再生させたいと願っていた
▲耕作放棄された棚田・・・不況になればなるほど、美しい村に再生させたいと願う

村周辺は、渓流魚、山菜、キノコの宝庫だけに、春から秋までは桃源郷のような村である
しかし、冬の豪雪は半端じゃない
幸い村では、八木沢を再生させるプロジェクトを計画しているという
途中で出会った古老に話を聞く
「余所がら協力隊が来るど聞いでるけどもしゃ、こごの冬は厳しいがら大丈夫だべが」

「田舎暮らしには、都会と田舎を行き来する二地域居住もありますよ
だから冬は都会に帰って、春から秋までここに住めば最高だと思います
県でも支援すると言っています・・・期待して待っててください」
私も微力ながら応援したいと思う・・・八木沢の皆さん、ガンバレ!
夏休み・・・山釣り2009計画
▲八幡平・大深沢MAP(カシミール3D)
一昨年は、葛根田川から大深沢支流関東沢に抜けたが、
今年は、大深沢の下流から遡行する計画である
ただし、梅雨があけず増水が続けば下流からの遡行は不可能になる

その場合は山越えルートを辿る・・・沢から沢へのルートは無数に存在する

■夏休み2009概略ルート・・・約23kmの沢旅
黒石林道終点〜吊橋〜発電所取水口〜ソヤノ沢出合〜ヤセノ沢〜関東沢〜
八瀬森山荘〜八瀬森(1,225m)〜ヤセノ沢〜明通沢〜小和瀬川支流中ノ又沢車止め

山釣り紀行TOP

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送