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大滝、シロバナノオオサクラソウ、白のシラネアオイ、アズマヒキガエル、ウド畑、アイコ、尺上岩魚、源流酒場全景・・・ |
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2008年GW後半・・・4名のパーティは再び新緑の谷へ 今年は雪が多かった割に、雪解けがやたら早い この時期では考えられないことだが、下流から沢通しに遡行してみた 久々に参加したアッちゃんは、沢歩きが苦手・・・亀のようにノロイ遡行となった ところが、スローに歩けば、普段は気付かなかった意外な光景に出くわす 珍しい真っ白のオオサクラソウやシラネアオイ、そして尺上の岩魚・・・ (写真:源流部・・・残雪と新緑が目に眩しいほどの輝きを放つ) |
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今回最大の34cm・・・幽谷の美魚 スローに歩けば、こうした美魚とも出会うことができる 岩魚は「足で釣れ」と言われるが、何も走るように歩く必要はない |
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絶滅危惧種の珍種・・・真っ白なオオサクラソウ 背後に写っている紅紫色のオオサクラソウとは、明らかに異なる シロバナノオオサクラソウと呼ぶらしく、オオサクラソウの変種 何と出会う確率は、オオサクラソウの1/10万という・・・そろそろ宝くじでも買おうかな |
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▲左:アズマヒキガエルの交尾 メスは、オスの半分ほどしかいない 春の湧水池や沼、水溜りでは、多数のオスたちは、メスを巡ってカエル合戦を繰り広げる 負けたオスは、交尾中のオスの上に何度も跳び乗ろうとする その度に、足で蹴飛ばされ、ひっくり返る・・・思わず「ガンバレ!」と、負けているオスを応援したくなる ▲右:ゴルジュと滝が連続する渓を遡行 いつもなら雪代がピークで、下流からの遡行は危険極まりない ところが、今年は既に雪代のピークは終わっている とは言え、この谷は、難所が続く中級クラスの谷だ |
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▲オオサクラソウの楽園をゆく 雪代のピークが過ぎたとは言え、狭い谷の遡行は厳しい 夏でも湿気が絶えないゴルジュ帯には、オオサクラソウの群落が延々と続く 途中、O沢が合流する地点で、先行していた釣り人の姿が見えた 釣りの邪魔をしないように朝食とする |
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▲ゴルジュに懸かる大滝 冷たい沢水とオニギリで朝食をとっていると、ほどなく二人の釣り人が引き返してきた 「釣れましたか」と叫ぶと、「食べる分はね」と、余裕の答えが返ってきた 「それにしても大滝の瀑水は凄いね・・・あの上に行くんですか」 この沢を初めて訪れたのは昭和60年・・・当時は、この滝まで釣れば十分の釣果があった 激甚の落差をほとばしる大滝を見上げ、身震いするほどの迫力に圧倒された そして、この滝の上には、岩魚はいないと、勝手に決め付けていた この大滝は、ガレ場の窪地を高度40〜50mほど上り、大きく高巻く |
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▲大滝上流を釣りながらのんびり遡行 ゴルジュと滝が連続する谷は、雪代で逆巻き釣るポイントは意外に少ない 新緑に映えるムラサキヤシオツツジやオオサクラソウ、シラネアオイなど、草花撮影を楽しみながら上流へ 杣道を歩くのと違って、マイナスイオンに満ちた谷歩きは心地良い |
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▲新緑の谷底から飛び出した岩魚 雪代のピークが過ぎると、岩魚は果敢にエサを追う この野生を釣る感激は、釣り人にしか味わうことができない |
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▲浅瀬に泳がせ、岩魚を撮る 底まで透き通るような渓流水が、春の陽射しに宝石のように輝く 水の色は、もともと無色透明だが、水面に新緑が写って実に美しい 幽谷の美魚を撮るなら、新緑の頃がベスト |
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▲ゴルジュ帯の難所 狭く険しいゴルジュ帯は、S字状に曲がり、右手奥に滝が懸かっている その両岸は絶壁で、下流部では最も突破が難しい 先行する3人が行く手を阻まれ、「ルートはどこだ」と迷っていた 左岸の崖は、上から見ると足場が見えず、突破できないように見える ロープを頼りに岩の窪地を下ると、微かに足場がある 慎重に下って、急な泥壁をトラバースする 幸いにも滝上には、巨大なスノーブリッジがあり、快適に突破 |
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▲雪崩斜面の高台で山菜を採る 狭いゴルジュ帯には、巨大なスノーブリッジが残っていた 荷を下ろして、SBの上の高台まで四つん這いになりながら上る この秘密の山菜畑は、一般の山菜採りや釣り人たちをも容易に寄せ付けないだけに 極上のウドやアイコ、シドケの天然畑となっている 楽しい山菜採りモードへ突入・・・ほどなく、腰に下げていたコダシが重くなる |
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▲山菜の横綱・ウド 腐葉土から顔を出したばかりの長さ20〜30cmほどのものが旬 独特の苦味と風味は山菜の横綱として珍重されている それにしてもシドケは「山菜の王様」、アイコは「山菜の女王」、ウドは「山菜の横綱」・・・ 何だか妙な別称だが、これは食べる人によって甲乙つけ難いほど美味いということだろう |
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▲多様性に富むオオサクラソウ 左は、一般的なオオサクラソウの花だが、 右のオオサクラソウは、白っぽく、シロバナノオオサクラソウを連想させるような花色だ 500mにわたるオオサクラソウの群落を丹念に観察していると、花色の多様性に驚く |
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▲ついに見つけたシロバナノオオサクラソウ、そして白のシラネアオイ この珍種を発見・撮影できただけでも、下流から遡行した価値がある この珍種は、曇天あるいは雨ならば、手振れが必須なほど暗い狭谷に咲いている 幸い、陽射しが谷に降り注いでいたので、何とかその美しさを撮ることができた シロバナノオオサクラソウのすぐ傍に、白のシラネアオイも咲いていた・・・実にラッキー |
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▲32cmの尺上岩魚 柴ちゃんは、釣る気がないのか、竿を持ってくるのを忘れていた 私の予備竿を借りて釣り上げた初物が何と32cm 白い無着色斑点のアメマス系岩魚・・・頭部は、若干虫食い状に乱れている 全身、雪代で磨かれ、サビは完全になくなっている 透き通るような渓流水に同化したように白っぽく美しい岩魚だ |
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尺上岩魚は、左岸から細流の枝沢が合流する小さな壷でヒット 枝沢が合流する地点は、流下するエサを捕食するにはベストポイント 大物ほど、こうした場所に定位する さもないポイントであっても、枝沢が合流する地点は要注意 |
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亀のようにノロイ遡行が終わり、テン場に辿り着く 風倒木を集め、熱いコーヒーとオニギリ、パン、漬物で昼食とする その後、1時間ほど、テン場上流で岩魚釣りと山菜採りを楽しむ |
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▲テン場付近で釣れた岩魚 まるで湧き水のように澄んだ流れに同化する岩魚・・・ 「木化け、石化け」の術は、岩魚が一枚も二枚も上手だ |
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▲34cmの尺上岩魚 二匹目の尺上は、またしても枝沢合流点のポイントでヒット 急流の深場にエサを沈めると、いきなりガツンときた 一気に抜き上げようとしたが、水面に顔をだした精悍な面構えに一瞬迷った 足場が悪く、水面を引きずって取り込むのは無理 やむなく、弱らせてから、竿の反動を利用して高台まで一気にゴボウ抜きを試みる 幸い1号のハリスは切れることもなく取り込みに成功した 網に生かしたまま入れ、撮影場所を探す 光が射し込む浅瀬に横たえ、幽谷の美魚を撮る 獰猛な顔はやや浅黒く、ヒレの部分はサビが若干残っている 頭部から背中にかけて虫食い状の斑紋が鮮明な個体だ シロバナノオオサクラソウと雪崩斜面の山菜畑、尺上岩魚2尾・・・ 季節外れのドラマに、もはや感激はピークに達した |
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▲アイコの群落 日当たりの良い斜面は、もはや山菜の旬を過ぎていた 上の写真は、日当たりの悪い沢筋の平坦部に群生していたもの 太いものを間引くように採取する |
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▲採取した旬のウド 根元の白い部分は、酢味噌で食べる 緑の細い茎から葉までは、適当に切りそろえ、天ぷらにすれば酒の肴に最高 剥ぎ取った皮は捨てずにきらぴらにすると美味い ウドの苦味が気になる方は、油料理がおすすめ・・・油炒めや天ぷら、きんぴら 天ぷら粉がなければ、岩魚用に持参した唐揚げ粉をつけて揚げても美味い |
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▲岩魚料理用の食材 左の写真は、4人前の刺身用岩魚4尾 右の写真は、塩焼き用・・・ザルは直径30cm、いかに良型の食材がそろったか、お分かりいただけるだろう こんなに豪勢な岩魚がそろうのは、滅多にあることではない これも季節外れの気温の高さがもたらした珍現象だと思う |
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▲岩魚の刺身 刺身の薄いピンク色は、さっきまで生きていた証左 残った頭と骨は、焚き火でじっくり燻製に 家に持ち帰ったら、電子レンジで暖め、熱燗に入れる 焚き火の匂いと岩魚のエキスが酒に溶け込み、絶品の骨酒を味わうことができる |
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▲山菜てんこ盛りの山釣り定食と源流酒場 まだ明るい5時過ぎ・・・早くも源流酒場オープン 借景は、新緑と清流・・・BGMは鳥のささやき、瀬音、風音、焚き火のはぜる音・・・ 酒の肴は、岩魚の刺身、唐揚げ、塩焼き、アイコ、シドケのおひたし、酢味噌をつけたウドの生食、ウドの唐揚げ・・・ 乾燥した風倒木は燃え易く、ブルーシートに穴があくほど盛大な焚き火となった その激しい炎に合わせるかのように、山釣り談義もヒートアップ 有り余るほどの贅沢な料理に、呑み過ぎ、食べ過ぎ・・・お陰で飯が食えないほどだった 翌朝、目覚めると、二日酔い状態・・・深酒は、次の日の遡行に支障をきたす、反省、反省 |
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▲源流酒場全景・・・新緑と清流、焚き火と塩焼き岩魚 ◆季節外れのブヨの大群 ブヨは岩魚釣りが盛んになる6月から、渓流沿いを中心に大発生する ところが今年の春は気温が高く、4月下旬から大発生している 1〜2mmの小さな虫だが、汗臭い人間に大群となって群がり 顔、耳、首筋、手など、露出している場所ならどこでも刺しまくる 痛いだけでなく、猛烈に痒い・・・刺された後は赤い点々状に膨れ上がる 小玉さんは、目の周辺を刺されたらしく、翌朝にはデコボコ顔になっていた ◆防御対策 防虫ネットをかぶっていても、その上から耳や首筋、手、手首を刺される 腰に下げる携帯用蚊取り線香や防虫スプレーをこまめに付けるしかない ブヨの大群は、防虫ネットを被っていても、刺されるままに耐えるしかなかった 山は、こうした地獄に耐えてこそ天国の気分を味わうことができる Part2は、残雪と新緑が輝く源流へ・・・続く・・・ |
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